レアッシ福岡フットボールクラブ

福岡県福岡市のサッカーチーム

ちゃんとサッカーを学んでいますか? 〜状況判断が良い選手が将来高いレベルでプレーできる〜

先日、来年度の新中学1年生の選手を対象とした『クラブ説明会』を行いました。

その後、「クラブの取り組みや、指導陣の選手の成長・チームの強さにこだわる熱意が伝わった」など、多くの嬉しい意見を聞くことができました。
僕らとしては「クラブを評価してもらうこと」は何よりも嬉しいことです。
(参加して頂いた皆さん、ありがとうございました)

そんな中、レアッシの指導陣が心がけていること、『試合に勝利すること、質の高いサッカーをすること』つまり『選手にサッカーを学ばせながら勝利する』という一番難しいタイプの育成方法について改めて考えてみました。

僕らがどのような哲学のもとに日々指導を行なっているか。

重要なのは『日々の練習や試合で選手がサッカーを学んでいること』、『学びながら勝利すること』、この2つです。

選手がサッカーを学ぶとはどういうことか

選手が「将来高いレベルでプレーしたい」と思うなら、「サッカーを学ぶ」必要があります。
なぜなら、サッカーというスポーツでは「目まぐるしく状況が変わる中で、状況を分析し、適切な判断を下し、それを実行する」ということがとても重要だからです。

よく言われる『サッカーは状況判断が重要だ』という言葉。これは何を意味しているのでしょうか?
世界では当たり前のことである『状況判断の良さ』。
30年前ならもしかしたら「テクニックだけ」で通用していたかもしれませんが、現代サッカーの中では『状況判断の良さ』は高いレベルでプレーするためには必須です。

ここで質問です。
「味方がボールを持った時、近くの選手はどこにポジションをとってサポートするべきでしょうか?」

きっとこの質問だけでは答えは出ないはずです。
なぜなら「ポジションをどこにとるかは状況によって変化する」からです。

では、
①「味方がプレスを受けていない状況でボールをドリブルでゆっくりと運んでいる時、近くの選手はどこにポジションをとってサポートするべきでしょうか?」

もしくは、
②「味方がプレスを受けている時サポートはどこにするべきでしょうか?」

少し状況が具体化しました。
しかし「サッカーを学んでいない選手」はきっとこれが分からないと思います。

そうすると何が起こるか?
状況に適していないプレー』をするわけです。それは「間違った選択をする」ということ。
もしくは「より良い選択ができない」、つまり『サッカーを知らない』ということです。

選手のミスをどこで評価するか? 「PAD+E」

「PAD+E」これはスペイン語の頭文字をとった『選手のアクション』を表現するものです。
Pは「認知」、Aは「分析」、Dは「決断」、そしてEは「実行」という単語の頭文字です。

選手は「あるプレー」をする時、
状況を認知して、それを分析し、いくつかある選択肢の中から一つを決断し、それを実行します。

ここで重要なのは「認知、分析、決断」までが「頭の中で起こること」で、最後の「実行」の部分が「目に見えるもの」だということです。
この目に見えるE(実行)の部分は「誰が見てもわかること」とも言えます。

「パスが通った」「シュートをミスした」「コントロールが大きくなった」「足が速い」「ボール扱いが上手い」など。

反対にPADである「頭の中」は目に見えません。
しかし「選手がミスした時」には、目に見える現象だけでなく、頭の中でミスをしている可能性も大いにあります。
これがレアッシのスタッフが重要視しているところで「選手の頭の中を見る」ということです。
つまり「目に見える現象」ではなく「目に見えない現象」も捉えるというものです。

選手が「パスミス」をした時、このPAD+Eのどこでミスが起こっているのか?

サッカーを学ぶことが「分析・決断」の部分につながる

ここで重要なのは、「状況を分析して決断」するには「選手がサッカーを知っている必要がある」ということです。
サッカーの「セオリー」だったり「原理原則」、それを知っているからこそ「良い判断」ができます。
そしてそれこそが「指導者が選手に教えなければならない最も重要なことの一つ」です。

そのためには指導者がそれを理解しているこ(サッカーを知っている)こと。
年齢に応じた適切な言葉、それを学べる適切な練習メニューと試合でのつながり。

それは小中高と「育成年代」に携わる指導者に必要な能力でもあります。

サッカーを学ばせることができなければ選手は成長しません。

一見、「ドリブルが上手い」というテクニックだけで「サッカーが上手い」ように見えますが、上のレベルで通用しなくなる。
反対に「ボールに触れていない」が素晴らしいプレーをしている選手もいます。
もちろん「ドリブルが上手い」「個人で打開できる」という能力も重要です。
ただ、そのような選手が高いレベルに行くには早く「サッカーを知る」必要があります。

また、「派手なプレーはないが素晴らしい選手」もたくさんいます。

日本の場合、前述した「E=実行=テクニック」の部分で素晴らしい選手がたくさんいるのに「PAD=頭の中=目に見えない』部分で良い指導をされていない選手が多いというのが現状だと思います。

テクニックだけのレベルは高いのに「サッカー先進国でプレーできる選手が極端に少ない」ということはそれを物語っているのではないでしょうか。

本当にもったいないことですね。

寄稿者のプロフィール

レアッシ福岡フットボールクラブディレクター吉廣 一仁
□スペインサッカー指導者ライセンス レベル1
□選手歴 筑陽学園サッカー部卒
□指導歴
2007-現在 レアッシ福岡FCジュニア,ジュニアユーススタッフ
2009-12 FCバルセロナ オフィシャルスクール福岡校コーチ
2015-2016 スペインバルセロナ在住
2015-16 UE CORNELLA Juvenil B 研修(バルセロナ)

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