チームビルディング研修会②

練習試合の予定が雨で流れたため、チームビルディング研修会②をバルコにて行いました。

今回もアイスブレイクから入り、緊張をほぐし活発な意見交換の雰囲気を作りました。

その後、グループワークで「ペーパータワー」というエクササイズを行いました。これは、協働作業を通じて、リーダーシップ、フォロアーシップ、参加、コミュニケーションなどチーム活動のポイントを学ぶ代表的なものです。勝ち負けに目がいきがちですが、どのように作業を進めたかのプロセスを振り返ることが重要になります。作戦の立て方、役割分担、グループディスカッションのやり方などを振り返り、チーム作業のポイント等を学ぶことが目的です。

これは、サッカーの試合に置き換えることができるでしょう。私たちは時々、自分の子どもがそのチームのエースで、リーダーで、キャプテンで…全ての中心にいることを求めてしまいます。しかし、社会では時にリーダーやファシリテーターであることを求められ、時にフォロアーであることを求められ、時に一構成員のメンバーであることを求められるものです。チームが機能することが重要で、活性化されたチーム(組織)こそが成功を得られるのです。主体性と相互作用がカギといえます。

レアッシでのチームビルディング研修会の目的は、様々な活動を通してリーダーやファシリテーター、フォロアー、メンバーの役割とはどういったものかを学び、主体性を発揮しながらも、どのようにして相互作用を生みだし、ミッションを成功させるかといったことを体験しながら学ぶことです。

以前にも紹介しましたが、レアッシの目標とする選手像は、直接的スキルと間接的スキルを併せ持つ選手です。トレーニングや研修会で、このどちらのスキルも磨くことにより、選手としても、人としても成長すると考えています。そして、レアッシで学んだ間接的スキルの多くは、社会に出た時におおいに役立つものでしょう。

 

社会関係資本という言葉があります。世の中には、様々な価値があり、一般的に資本といえば、ヒト(人的資本)、モノ(物的資本)、カネ(金融資本)を指します。最近ではこれに、知識や情報(知的資本)を加える場合も多いようです。

これらに対して、関係性を資本としてとらえる考え方を社会関係資本といいます。人と人との関係(つながり)そのものを資源と考えるのです。関係性が様々な価値を生むという考え方で、信頼と互酬性の規範、ネットワークの3つが必要だといわれています。

モノづくり中心の工業化社会では、モノ(土地、設備、天然資源)やカネといった目に見える資本が重要で、ヒトは単なる労働力としてしか考えられていませんでした。それに対して、知識づくり中心の情報化社会では、ヒト(能力)、知識、関係といった目に見えない資本に比重が移っていきます。

なかでも21世紀のネットワーク型社会では、社会関係資本が重要な位置を占めていきます。関係性が向上すれば、人の潜在的な能力が引き出せ、人と人の相互作用の中から、新しい知識が生み出せるからです。

いわば社会関係資本は人的資産と知的資産の触媒役であり、社会関係資本の多寡で集団のパフォーマンスがまるで違ってしまいます。しかも、工夫次第ではいくらでも増やせる資本なのがありがたく、まさに関係性こそが活動の決め手になってくるのです。

少子高齢化、ネットワーク型社会を生きていく今の小学生世代の未来はどうなるのでしょうか??マイナスのイメージばかりが先行しがちですが、改善されることもたくさんあるでしょう。大量生産大量消費の社会ではありません。過度な競争もないでしょう。そういった社会を生き抜くキーとなるものが社会関係資本になるのではないでしょうか。

サッカーというスポーツは、その社会関係資本を学べるスポーツであると考えています。レアッシでは、単に勝ち負けだけでの価値観で活動をしていません。直接的スキルだけで出来る選手、出来ない選手といった評価もしません。直接的・間接的スキルを磨き、刺激し、トレーニングすることで選手は大きく成長し、サッカーというスポーツで、社会を学べると考えています。

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